アムゼルの個人的撮影生活とその結果報告および若干の意見など

Valencia Museum of Fine Artsにゴヤを訪ねて

ヴァレンシア美術館(Valencia Museum of Fine Arts、西:Museu de Belles Arts de València)は、スペイン絵画の巨匠たち、ベラスケスやエル・グレコ、ゴヤ、の作品が入場無料で観賞できるということで楽しみにしていた。

17世紀に建てられた神学校を改築して現在は美術館にしていているらしい。当時はすでにバロックの時代だが、さすが神学校とくにカソリックのなかでも極めて保守的なスペインらしくバロックの風味など一切ない建築物である。


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入場すると青屋根のすぐ下で一階はゴシックからルネッサンス時代の教会芸術が展示してある。

とはいえ当時のスペインは北部をのぞいてイスラム統治下であるからルネッサンスはなかった。

しかしイスラム・スペインが、グレコローマン文明を受け継いだイスラム文献をラテン語に翻訳してくれたおかげで、それが欧州各地へ伝わりルネッサンスの引き金になったわけであるが

イタリアで花開いた文芸復興とスペイン自身はまったく無縁のことだったのである。


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階上は、オランダ絵画、イタリア絵画とそしてスペイン絵画である。

ベラスケス、エル・グレコ、ゴヤを期待してはいたが、結果は期待外れだった。

ベラスケスは小さな自画像が一つ、グレコも一つしかない。


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そしてゴヤが二点。

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そのうち一点がDoña Joaquina Candadoのポートレートである。

Joaquina Candadoはゴヤ家の家政婦あるいは女中だったということだが、

まるで貴婦人のように描かれている。

ゴヤの親愛の情が乗りうつったものであろうか?


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あとで気づいたのではあったが、

ここを訪れたこの日、3月30日は、ゴヤ先生の270歳の誕生日であった

これも一つのシンクロニシテイだった、としておこう。


さてこの美術館で、個人的に最も気に入ったのは、ヴァレンシア生まれの肖像画家

Joaquín Sorolla(1863 – 1923)の展示だった。

ゴヤ大先生とはスケールがちがうが、ご当地生まれということで特別に大きく鄭重に扱われている。


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ソロラは19世紀から20世紀の画家である。

わが国の絵画的興味はこの時代はなぜかフランスは印象派に集中していて

スペイン絵画など眼中にないのでほとんど知られていないが

きちんとスペイン絵画の伝統が継承されているのがよくわかるし

当時の流行もまた取り入れらているのも明白だ。

個人的にはツボにはまる表現である。


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この美術館はイスラム風の中庭も有名らしいが惜しくも工事中ゆえ参観不能であった。

機会があれば何度でも訪れたいこじんまりとした感じのいい美術館である。




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# by amselstillalive | 2016-05-22 21:31 | ヴァレンシア | Comments(4)

シャドーピープル X-T10によるヴァレンシア光蜥蜴6

ダイナミックレンジが広いX-T10は、シャドウとハイライトを調整してコントラストをあげても

白とびや暗部のつぶれもない。

しかしまったくないわけではない

結果、「シャドーピープル」が出現しその効果を楽しむこともできた。

at a corner of El Carmen <Valencia light & shadow>

これなども中心人物がほぼつぶれているが、よく見ると髪の色や形も残っている。

逆に壁面のデティールなども飛んでしまう一歩手前で頑張ってくれた。

こうなると面白い。

そこでこの効果を多用することになった。


at Plaza de Virgen, <Valencia light & shadow>


ここでは手前のたばこに火をつける男はほとんどつぶれシルエットだけになった。

しかし壁面の淡い影とのコントラストもでて撮影者は上出来と判断した。

同一場所で何枚か撮影したうちの他のイメージが以下だが

これはJPEGクラシッククロームで撮影したものをモノクロ化したものだが

劣化もほとんどなく広いダイナミックレンジのお蔭で

暗部もよく描写されている。


The house of rising sun, Plaza de la Virgen, Valencia

ここでは画面中央の街灯のたもとにいる人物がシャドーピープルとなったが

初老の女性とわかるほどつぶれずにいてくれた。

今回のヴァレンシアではこうしてたくさんのシャドーピープルが出現することになったのである♪








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# by amselstillalive | 2016-05-19 21:24 | ヴァレンシア | Comments(6)

X-T10によるヴァレンシア光蜥蜴5

数日前の記事でふれておいたCharlene Winfred 式のスキルの応用編である。

ヴァレンシアの中心街、銀行が立ち並ぶ一角に感じのよい影が射していたので

その街かどに立ち止まって連続して撮影した。

people in light & shadow, Valencia


撮影方向を右にふって

shadow people, Valencia


少しさがって


Carrer de les Barques, Valencia


交差点をわたって


Yesterday, Today and Tomorrow


などなど

ポイントにはまればいくらでも好みのイメージが切り取れる。

道行く人々もわたしが何を撮影しているか不明なので無視してくれている。

これまでスナップを避けてきたのは仰々しいDSLR(とくにレンズ)が

人々の警戒心を引き起こすからだった。

小さいミラーレスは忌憚なく路上で使用できる。

X-T10によりわたしのスタイルが変化中なのであります♪
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# by amselstillalive | 2016-05-18 16:10 | ヴァレンシア | Comments(4)

X-T10によるヴァレンシア光蜥蜴4 Night Street

X-T10の優秀な高感度性ゆえ夜の街でも安心してシャッターが切れた。

レンズもXF27㎜F2.8とそれほど明るいとはいえぬが

それでもほぼ満足のゆく結果であった。

むろん手ブレも多かったが。

ISOは6400上限にAUTO設定であった。


start of "Fiesta San Vicente" at "Plaze de Virgen", Valencia

これはISO2500だった。ノイズがないわけではないが手ブレというより人々が動いてしまっている。

シャッター速度1/60、絞りはF2.8開放。


以下はISO5000だが、シャッター速度1/60と絞りはF2.8開放、と上と同様だった。

人々の動きが少ない分ブレも少ない。

またノイズも気にならない。

Singing spanish folk song, Valencia


これには撮影者も吃驚だった。

ISO6400ではノイズの出方はどうなのだろう?

作例を挙げる趣味はないので今後偶然ISO6400で撮ったものがでてきた時にまた紹介する。


以下はISO2000、シャッター速度1/56、絞りはF2.8開放。


ladies in the night, Plaza de la Virgen <Valencia light & shadow>


画面真ん中の中世風のコスチュームの少女にピンを合わせた。

この少女を撮影しているチームを撮影しているところへ

自転車に乗ったドイツ人旅行者風の女性が飛び込んできた。

結果、意外な面白さになったと思う

と、自画自賛しておくのである♪
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# by amselstillalive | 2016-05-17 02:33 | ヴァレンシア | Comments(4)

X-T10によるヴァレンシア光蜥蜴3

いわゆるスペイン人とは見かけがことなるヴァレンシア人について一言。

これは簡単なことで、ミラノ人がいわゆるイタリア人に似ていないことと同様なことであろう。

結論から言えば、バレンシアやミラノにはゲルマン人のDNAの影が濃い

ということだろう。


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北イタリアの場合はロンゴバルト族、スペインの場合は西ゴート族というゲルマン人が例の民族大移動でこれらの地域に移住して、そのDNAが連綿と継続し今もその民族的特徴を表出してる、としか考えられまい。

街角で見かける女性たちは(男には目が行かないので、悪しからず)、どうもドイツ人か北フランス人としか言えないのだ。

ブロンドヘアー、鋭くクールな眼光、高い背・・・・etc


DSCF6415 sw66


ドイツに住む身としては実に見慣れた女性たちの姿なのである。

ドイツやフランスからのツーリストという可能性もなきにしもあらずではあるが

以上挙げた二枚からは現地の人という印象しかもてない。

さらに、独仏から何らかの理由でここに居住する人々である可能性もある。

いちいち確認するわけにも行かぬし、自分の感覚を信ずるしかない。


ある日、独仏伊人どの国人といわれても通用しそうな美形に出くわした。


at a corner of Valencia, <Valencia light & shadow>


彼女の見かけは北フランス人である。

ブロンド、顔つき、服装ふくめてフランス風の香りが漂う。

背もドイツ人としては低いのでこれはやはりフランス人だ。

携帯で何か話しているがカタルーニャ語だ。


don´t pass me by, <Valencia light & shadow>


不思議な人々である。

欧州の歴史文化と民族との複雑な交錯が現前しているその場の雰囲気を直接感じていただけるだろうか?

欧州そのものが光と影の間に戯れのように女たちの表情に表出しているのだ。

などと無駄な事を考えつつファインダーを覗きシャッターを切り続けたのだった♪
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# by amselstillalive | 2016-05-13 16:11 | ヴァレンシア | Comments(6)